日本の大学用語辞典

日本の大学に関する用語辞典

GPA(ジー・ピー・エー)
Grade Point Averageの略。アメリカの高校や大学で一般的に使われる成績評価値で、留学生や帰国生受験において提示を求める日本の大学も多くあります。「各科目の(単位数×獲得ポイント)の合計÷総単位数(履修登録単位の総数)」で算出します。
Honors(オナーズ)
Honorsは、アメリカの高校で行われる、習熟度別の科目で普通クラスより上級のクラスのことを指します。
AP(エー・ピー)
Advanced Placementの略で、College Boardが高校生に大学レベルのカリキュラムや試験を提供するプログラム。AP履修をすると成績によってはアメリカやヨーロッパの大学の入試で有利になったり、単位認定されたりします。日本でもインターナショナルスクールを中心に採用する高校が増えつつあることもあり、APを学力評価に利用する大学が出てきています。
国際バカロレア
国際バカロレア機構が提供する教育プログラムで、世界各国にある認定校で資格取得ができます。世界150カ国以上の大学が入学資格として「国際バカロレア・ディプロマプログラム」の資格を認めており、日本の大学でも出願資格の1つとして急速に採択する大学が増えてきています。略してIB。
SAT(エス・エー・ティー)
アメリカのアドミッションテストの1つで、非営利団体College Boardが運営。日本の大学でも留学生や帰国生の枠を中心にスコアの提示を求める大学、スコアを利用できる大学があります。
ACT(エー・シー・ティー)
アメリカのアドミッションテストの一つで、アメリカの非営利団体ACT, Inc.が運営。日本の大学でも留学生や帰国生の枠を中心にスコアの提示を求める大学、スコアを利用できる大学があります。
学費
日本の大学では、学費と呼ばれるのは一般的に「入学金(1年次のみ納める)」「授業料」のほか、「施設費」「実習費」「諸会費」などを合わせたものです。理系学部や医学・医療系学部では、特に学年が上がると実習費が多くかかる場合もあるので、卒業までにどれぐらいの費用がかかるか、トータルで見ることが大切です。日本では大きく分けて「国立」「公立」「私立」に分かれており、ほとんどの国立大学が同じ金額を採用、公立大学は、都道府県や市など居住地によって入学金が異なるケースがあります(授業料は国立大学の金額にほぼ準ずる)。そして私立大学は学部・学科の種類などによって学費が異なります。
奨学金(外国人向け)
外国人向けの奨学金には日本に来る前に申し込むものと、来た後に申し込むものがあり、以下のウェブサイトではまとまった情報が得られます。
日本学生支援機構(日本留学奨学金)
奨学金(日本人向け)
いつからどこに住んでいるか、親の所得などによっても受給できる額は異なります。日本学生支援機構が最も有名ですが、地方公共団体の[奨学金] 民間育英団体の奨学金(新聞奨学会など)、大学独自の奨学金もあります。地方公共団体や民間育英団体の情報は、多くの大学がウェブサイトでまとめて紹介しています。
日本学生支援機構(奨学金)
貸与型奨学金
奨学金の中でも、修業後に返済が必要なタイプのこと。日本の奨学金の多くは貸与型で、その中でも無利息と利息付きのものがあります。日本国内において、奨学金の受給率は2011年から減少傾向にあり、特に貸与型が敬遠される傾向※にあります。⇔反対語:給付型奨学金
(※2020年2月28日 全国大学生活協同組合連合会「第55回学生生活実態調査の概要報告」より)
帰国生
親の都合などで本人の意志と関係なく学齢期に日本から渡米し、数年滞在した後、日本に帰っていく子どもを帰国生と言います。大学の「帰国生(帰国子女)入試」では、帰国生以外に新二世も対象になる場合があります。
新二世
戦後、日本からアメリカに移住した世代を新一世、その子どもを新二世と言います。新二世は両親が日本人の場合も、片方の親が日本人の場合もあり、日本国籍がない人もいます。日本語力には個人差があると考えられます。
国籍の選択
日本では国籍法上、20歳までに国籍を選択する必要があります。日本の「留学生対象」の奨学金の受給、入試、カリキュラムが、国籍の選択によってどう変わるかは、個別に確認する必要があります。
アドミッション
アメリカなど海外に住む人が日本の大学に進学・留学する場合は、まず興味のある大学の入試方法を調べてみましょう。「外国人留学生入試」を導入している大学なら書類やエッセー、SATやACTなどアメリカの大学と同じようなアドミッション制度を採用していることも。「帰国生入試」の場合はこれに加え、特定科目の学力試験などを課す場合もあります。日本国籍を持つ・持たないによって、受けられる入試も変わります。それ以外にも一般・推薦入試、AO入試などもあります。
The Common Application(コモン・アプリケーション)
オンラインで1つの願書を作成すれば複数の大学に出願できるアメリカのシステム。全米で1000校以上の大学が採用し、一部、ヨーロッパの大学などにも出願できます。(www.commonapp.org
大学入学共通テスト
2020年度(2021年1月)から、センター試験に代わり実施されるテスト。センター試験からの大きな変更点に、国語と数学で記述式問題の導入(24年以降は社会や理科分野にも拡大を検討中)と、英語4技能(読む・聞く・話す・書く)評価の導入が挙げられます。

オープンキャンパス
日本の多くの大学は、「オープンキャンパス」という形で特定の日に学校を公開しています。大学の担当者から直接説明を聞ける他、体験授業やキャンパス見学を行っている大学もあります。夏休み(7〜8月)に最も多く行われる他、春休みや秋〜冬の休日を利用して行う大学もあります。
スーパーグローバル大学
徹底した大学改革によって、グローバル人材育成のための体制強化や国際化を押し進める大学を文部科学省が選定。世界大学ランキングトップ100を目指す世界レベルの教育研究を行う大学(タイプAトップ型)に13校、日本社会のグローバル化を牽引する大学(タイプBグローバル化牽引型)に24校が選ばれています。
卒業率
日本の大学を所定の年度で卒業した率81.2%、アメリカで4年制大学を入学から6年以内に卒業した率62.2%。
文部科学省「学校基本調査」2017年National Student Clearinghouse Research Center “Signature Report 2023″)
中退率
日本の大学・短大・高専の中退率は2.65%。アメリカで大学入学から4年後、大学に所属していない率は23.5%。
文部科学省「学生の中途退学や休学等の状況について」2014National Student Clearinghouse Research Center “Snapshot Report Spring 2018″)
英語4技能
これまで日本の学校で重視されてきた「読む」「書く」に「話す」「聞く」を併せた英語4技能をバランス良く育成することを目標とし、現在、日本では小中高の学習指導要領と入試が変革期を迎えています。
英語資格試験の今後
日本の大学入試では、近年民間団体の実施する英語の検定・資格が活用されています。実用英語技能検定(英検)や IELTS、 TOEFL、TOEIC、TEAPなどが代表的です。当初予定されていた、「大学入学共通テスト」での導入は一旦見送りとなりましたが、検定・資格を保持していると、多くの大学の入試において有利になります。
日本語能力試験
日本語を母国語としない人を対象とした世界最大規模の日本語試験。レベルは5段階あり、日本の大学へ留学条件としては最も高い「レベルN1」か「N2」を求められることが多いようです。(www.jlpt.jp
日本留学試験
外国人留学生として日本の大学に入る際、日本語力と基礎学力を証明するための試験です。アメリカでは実施されないので、日本で受ける必要があります。(www.jasso.go.jp/ryugaku/study_j/eju/index.html
就職活動
「就活」と略されることも多い。現在の日本では、大学卒業直後の4月に、一斉に就職することが一般的です。各企業も、これに合わせて採用のスケジュールを組んでいます。世界でも独特の制度と言われているので、大学卒業後に日本での就職を考えている場合は、就職活動についても把握しておくとよいでしょう。
失業率(若年層)
日本の15~24歳:4.4%、アメリカの16~19歳:12.5%、アメリカの20~24歳:7.2%。
(総務省統計局「労働力調査(基本集計)2022年」U.S.Bureau of Labor Statistics“Labor Force Statistics from the Current Population Survey” 2024年2月時点)